AAMCとカンボジアのお産事情①
チョムリアップスォー。はじめまして、助産師の菊地南です。
去年1年間は長崎のふたつの離島で活動してきましたが、今年の5月下旬からカンボジアで活動を始めました。カンボジアへ来てからもうすぐ1ヵ月が経とうとしています。
日中はカンカン照りで、夕方は雷とともに雨がザーッと降る毎日です。連日の蒸し暑さが体に堪えますが…昼間の絵に描いたような青空と入道雲や、夜の満点の星空は本当に綺麗です。
わたしがAAMCに来たときは、まだ開院して数週間。分娩室にはまだ物品が揃っていない状態でした。続々とクベース(保育器)やインファントウォーマー(生まれた赤ちゃんを温めながら処置できる台)などが届いて分娩室らしくなった頃、ひとりの妊婦さんがやってきました。分娩予定日が過ぎているけれど全く生まれる気配がなく、点滴を使ってお産を促すことになりました。わたしがAAMCに来て3日目のことでした。初めて使う機械、初めて使う分娩室、初めてのチーム…途中何度もトラブルが起き、肝を冷やすような場面もありました。
AAMCで初めての赤ちゃんが産まれて元気に泣いてくれた時は、正直なところ喜びよりも安堵した気持ちの方が大きく、赤ちゃんを取り上げた後の手は震えていました。
思い返せば、中学生の頃に「数秒に一人の子どもが亡くなっていく世界がある」と知り、助産師を志してから十数年。『いつか世界のお産に関わりたい、海外で赤ちゃんを取り上げたい』と思いながら過ごしてきた、『いつか』が現実になりました。
日本からたくさん支援や応援をしてくださっている方々、AAMC開院に向け奮闘したジャパンハートのスタッフや仲間たち、一緒に活動しているAAMCのみんな、わたしを応援してくれる家族や友だち、わたしに沢山の学びや感動をくれたこれまで取り上げた赤ちゃんたちとそのお母さんたち、今回無事に赤ちゃんを産んでくれたお母さん、元気に泣いてくれた赤ちゃん…たくさんの人たちにありがとうの気持ちでいっぱいです。
カンボジアでは、大抵お産の後すぐにお母さんには帽子と靴下、赤ちゃんには帽子と手袋を付けさせます。赤ちゃんは裸に帽子と手袋というちょっとシュールな恰好になっていたりするのですが…それがなんとも可愛くて笑ってしまいます。
お産をした翌日に家に帰ることも多いカンボジアの風習もあり、今回は母児ともにとても元気だったので翌日に退院をしました。お家が病院から近く、数日後に新生児訪問へ行かせてもらいました。わたしたち日本人を温かく迎え入れてくれ、家族みんなで赤ちゃんを大事にお世話している様子を見ることができました。赤ちゃんを中心にしてみんなが笑顔で集うのは世界共通なんだなぁ、となんだか嬉しくなりました。
6月28日現在で、AAMCでは6人の赤ちゃんたちが誕生しています!
今月誕生日を迎え、またひとつ年をとって、そろそろエクボが皺にならないかと気になるお年頃になって参りましたが…皺になるくらいに毎日笑って過ごしていけたらいいな、と思っています。
これは、カンボジアの未来とあなたを彩る 未来創造プロジェクトです。
by みんなで彩るカンボジア病院
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