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初めて赤ちゃんのベッドがいっぱいになった日*

スォースダーイ
カンボジア駐在助産師の菊地南です。

6月後半から立て続けにお産があり、AAMCでは7月10日現在で10人の赤ちゃんが誕生しています
そして、みなさんのご支援により使わせて頂いている赤ちゃん用のコット4台が、先日遂に赤ちゃんでいっぱいになりました!
記念に4台並べて写真を撮らせてもらいました。
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翌日には数名退院したため、満床になったのはこの1日だけでしたが、忙しくも嬉しい日になりました。



AAMCでは、わたしの他に、国際長期看護師研修生の助産師1名、計2人の日本人助産師と、4人のカンボジア人助産師がいます。
言葉の壁もあり、まだまだ上手くいかないことばかり。それでも、赤ちゃんを其々の言語で(恐らくお互いに赤ちゃん言葉で)あやして一緒に笑うひと時は、国は違えど赤ちゃんやお産が好きな気持ちは同じなんだな、と感じて嬉しくなります。




先日は、AAMCで誕生した第2号の赤ちゃんで、且つはじめての帝王切開で産まれた赤ちゃんとお母さんが産後の1ヶ月健診に来てくれました。母児ともに元気で、笑顔で再会できた時はとっても嬉しかったです。
健診が終わって帰る時は何度も振り返って手を振ってくれ、わたしたちも見えなくなるまで見送りながら、思わず目頭が熱くなりました。
赤ちゃんが産まれる瞬間の嬉しさもひとしおですが、その後に元気に育っている様子を見ることができるのもまた、格別に嬉しいものです。
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わたしはというと、産科医の石田先生に優しく教えて頂きながら(時に手をペシッと叩かれながら…)会陰の局所麻酔の仕方、会陰切開や会陰縫合、胎児エコーの訓練中です。これまでの知識や技術を見直しながら、日本では経験できない新しいことにも挑戦できる環境にいられることに本当に感謝しています。
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やはりカンボジアでも丑三つ時に多いお産。天敵の少ない時間帯である深夜に産むという動物の本能なのでしょうか…。(笑)おかげさまで、のび太くんに負けないくらいにどこででも3秒で眠れる(気絶する?)ようになりました。

ここでもひとつとして同じお産はなく、ひとつひとつのお産から学びがあります。小さなこともひとつずつ解決しながら、より安全で幸せなお産にできるよう整えていくことが、今わたしにできる大切なことのひとつかな、と思います。
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忙しさのあまり顔が険しくなっているときはお互いにちょっかいを出してふと笑わせて肩の力が抜けたり、思ったことを言い合えたり、自分の思いを語り合えたり…そんな仲間が居てくれることにも、とても感謝しています。
また、日本人スタッフだけでなく、言葉の壁を超えて、気遣ってくれたり、笑わせてくれる現地スタッフにも感謝しています。

日本からたくさんの支援をしてくださっている方たち、ジャパンハートの様々な分野からわたしたちの活動を支えてくれているスタッフのみなさん、現地でこうして一緒に活動しているみんな、患者さんや赤ちゃんやお母さんたち…色んな人へのたくさんの感謝を込めて*
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Cambodia MidWife  MinamiKikuchi

# by jhcam-hospital | 2016-07-11 01:15 | 【報告】カンボジア活動報告

AAMCとカンボジアのお産事情①

チョムリアップスォー。はじめまして、助産師の菊地南です。

 去年1年間は長崎のふたつの離島で活動してきましたが、今年の5月下旬からカンボジアで活動を始めました。カンボジアへ来てからもうすぐ1ヵ月が経とうとしています。

 日中はカンカン照りで、夕方は雷とともに雨がザーッと降る毎日です。連日の蒸し暑さが体に堪えますが…昼間の絵に描いたような青空と入道雲や、夜の満点の星空は本当に綺麗です。

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わたしがAAMCに来たときは、まだ開院して数週間。分娩室にはまだ物品が揃っていない状態でした。続々とクベース(保育器)やインファントウォーマー(生まれた赤ちゃんを温めながら処置できる台)などが届いて分娩室らしくなった頃、ひとりの妊婦さんがやってきました。分娩予定日が過ぎているけれど全く生まれる気配がなく、点滴を使ってお産を促すことになりました。わたしがAAMCに来て3日目のことでした。初めて使う機械、初めて使う分娩室、初めてのチーム…途中何度もトラブルが起き、肝を冷やすような場面もありました。

 AAMCで初めての赤ちゃんが産まれて元気に泣いてくれた時は、正直なところ喜びよりも安堵した気持ちの方が大きく、赤ちゃんを取り上げた後の手は震えていました。

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思い返せば、中学生の頃に「数秒に一人の子どもが亡くなっていく世界がある」と知り、助産師を志してから十数年。『いつか世界のお産に関わりたい、海外で赤ちゃんを取り上げたい』と思いながら過ごしてきた、『いつか』が現実になりました。

 日本からたくさん支援や応援をしてくださっている方々、AAMC開院に向け奮闘したジャパンハートのスタッフや仲間たち、一緒に活動しているAAMCのみんな、わたしを応援してくれる家族や友だち、わたしに沢山の学びや感動をくれたこれまで取り上げた赤ちゃんたちとそのお母さんたち、今回無事に赤ちゃんを産んでくれたお母さん、元気に泣いてくれた赤ちゃん…たくさんの人たちにありがとうの気持ちでいっぱいです。

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カンボジアでは、大抵お産の後すぐにお母さんには帽子と靴下、赤ちゃんには帽子と手袋を付けさせます。赤ちゃんは裸に帽子と手袋というちょっとシュールな恰好になっていたりするのですが…それがなんとも可愛くて笑ってしまいます。

 お産をした翌日に家に帰ることも多いカンボジアの風習もあり、今回は母児ともにとても元気だったので翌日に退院をしました。お家が病院から近く、数日後に新生児訪問へ行かせてもらいました。わたしたち日本人を温かく迎え入れてくれ、家族みんなで赤ちゃんを大事にお世話している様子を見ることができました。赤ちゃんを中心にしてみんなが笑顔で集うのは世界共通なんだなぁ、となんだか嬉しくなりました。

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6月28日現在で、AAMCでは6人の赤ちゃんたちが誕生しています!


今月誕生日を迎え、またひとつ年をとって、そろそろエクボが皺にならないかと気になるお年頃になって参りましたが…皺になるくらいに毎日笑って過ごしていけたらいいな、と思っています。

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わたしと同じく、お産が好きな助産師さん、産科の先生
とにかく赤ちゃんが好きな方、
育児経験のあるお母さん、
マッサージやアロマセラピーの得意な方、
沐浴したい未来のパパ、

などなど、たくさんの方の訪問をお待ちしています。

Cambodia MidWife Minami Kikuchi




# by jhcam-hospital | 2016-06-29 23:38 | 【報告】カンボジア活動報告

新病院AAMCでの一日とはいったい・・・


こんばんは、ジャパンハートカンボジアインターンの佐々木です。

気が付いたら6月ももうちょっとで終わり、新病院AAMCが開院してから
もうすでに1か月以上経ったというところです。

今回はその「一か月経った病院」の現状・日常をお伝えしたいと思います。

まず病院スタッフは病院の迎えにある宿舎にて共同生活をしております。
この宿舎は実は昔、スイス在住のとあるカンボジア人の持ち物だったそうです。
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ジャパンハートは運よくもこの家を借りることができたのでした。
持ち主は富豪さんだったのか、とても豪華で広々としたつくりとなっております。

新病院スタッフの1日は朝6時半から始まります。
なんと、ラジオ体操です!日本人なら誰でも知っている朝の健康法!そう、ラジオ体操。。。
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もちろんカンボジア人スタッフもしっかり行います!

その後はみんなで宿舎を清掃、朝ごはんと続きます。
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8時からは病院で朝のミーティングを行います。
ここで夜勤からの引継ぎや今日の日程の共有もします。
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そして業務が開始です。

実はAAMCでは外来患者の受付はしておらず、
近くにあるポンネルー病院と連携を行い、全ての外来はこのポンネルー病院で行っています。
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この外来診療のためにAAMCからドクターとナースのチームを送ります。
そしてこのポンネルー病院での外来診察では対応しきれない患者さんがいらっしゃったときに
AAMCに来院されるという感じになっています。

その頃AAMCではポンネルー病院からの患者さんの診療、入院患者さんの管理、
そして手術ミッション期間は同時並行でオペも行います。
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そして夕方5時、終礼ミーティングを行い、夜勤担当のスタッフに引き継いで業務が終了となります。

そして宿舎で夕食を食べて各自のフリータイムとなります。


このような一連の流れで新病院AAMCは動いています。
しかしながら、業務が忙しかったり異例の事態に対応したり、毎日が変わった日々です。
スタッフ一同臨機応変に対応しながら活動を行っています。
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そんな我々ジャパンハートカンボジアの活動に参加してみたいという方は
どうぞ「ジャパンハート国際医療短期ボランティア」にご参加ください。
http://www.japanheart.org/join/medical_experts/medical_short/
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今夏よりジャパンハートカンボジア「親子でボランティア」の募集も開始いたしました。
この機会に親子で夏の思い出を作ってみてはいかがでしょうか?
http://www.japanheart.org/news/2016/post-89.php

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ジャパンハートカンボジア長期駐在インターン 佐々木 蓮

# by jhcam-hospital | 2016-06-21 21:09 | 【報告】カンボジア活動報告


これは、カンボジアの未来とあなたを彩る 未来創造プロジェクトです。


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